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会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成28年厚生労働省令第140号) | 労使問題・労使紛争・未然解決・労働保険・各種助成金・給与計算・労務監査のことなら、東京都千代田区九段下の社労士、社会保険労務士法人味園事務所

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■会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成28年厚生労働省令第140号)
■事業譲渡又は合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針を定める件(平成28年厚生労働省告示318号)


◎会社分割における、労働者保護のための法の改正及び指針が定められました。

会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成 28 年厚生労働省令第 140 号。以下「改正承継法施行規則」)、事業譲渡又は合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針を定める件(平成28年厚生労働省告示318号。以下「事業譲渡等指針」という。)が平成28年8月17日に告示され、本年9月1日から適用されることとなりました。

会社分割については、労働者保護のために必要な手続等が法の規定に基づき定められています。しかし、会社法(平成17年法律第86号)等の法整備の状況や、組織の変動に係る裁判例の蓄積等も踏まえ、労働者保護の観点から一定の対処が必要な事項が生じているため、今回、組織の変動に伴う労働関係に関する対応方策検討会報告書(平成28年4月13日取りまとめ。以下「報告書」という。)を踏まえた改正及び新たな指針の策定がなされました。主な内容は下記の通りです。

1.会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成 28 年厚生労働省令第 140 号)の改正

● 分割会社による労働者への通知事項の追加

分割会社による労働者への通知事項に、当該労働者の労働契約が承継会社等(承継会社及び新設会社)に承継される場合には、労働条件はそのまま維持されることを通知する旨を追加することとなりました。

2.事業譲渡又は合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針を定める件(平成28年厚生労働省告示318号)

この指針は、会社等(会社その他の事業を行う者で、労働者を使用するものをいう。 以下同じ。)が、当該会社等の事業の譲渡(以下「事業譲渡」という。)又は合併(吸収合併又は新設合併をいう。以下同じ。)を行うに当たり、事業譲渡における労働契約の承継に必要な労働者の承諾の実質性を担保し、併せて、労働者全体及び使用者との間での納得性を高めること等により、事業譲渡等の円滑な実施及び労働者の保護に資するよう、会社等が留意すべき事項について定めたものです。

●事業譲渡に当たって留意すべき事項

1.労働者との手続等に関する事項
① 労働契約の承継に関する基本原則
事業譲渡を行う会社等(以下「譲渡会社等」という。)は、譲渡会社等との間で締結している労働契約を、当該事業を譲り受ける会社等( 以下「譲受会社等」という。)に承継させる場合には、承継させる労働契約に係る労働者(以下「承継予定労働者」という。)から、個別の承諾(以下「承諾」という。)を得る必要があります。
②承継予定労働者から承諾を得る際に留意すべき事項
承継予定労働者から労働契約の承継の承諾を得るに当たっては、以下のことに留意すべきであると定められました。
イ 承継予定労働者との事前の協議等について
譲渡会社等は、承継予定労働者から承諾を得るに当たっては、承継予定労働者に対し、事業譲渡に関する全体の状況(譲渡会社等及び譲受会社等の債務の履行の見込みに関する事項を含む。)、承継予定労働者が勤務することとなる譲受会社等の概要及び労働条件(従事することを予定する業務の内容及び就業場所その他の就業形態等を含む。)等について十分に説明し、承諾に向けた協議を行うことが適当です。特に譲渡会社等が、承継予定労働者の労働契約に関し、その労働条件を変更して譲受会社等に承継させる場合には、承継予定労働者の同意を得る必要となります。
ロ 協議に当たっての代理人の選定について
労働者が個別に民法の規定により労働組合を当該協議の全部又は一部に係る代理人として選定した場合は、譲渡会社等は、当該労働組合と誠実に協議をすることが明記されました。
ハ 労働組合法上の団体交渉との関係について
事業譲渡に伴う労働者の労働条件等に関する労働組合における団体交渉について、譲渡会社等は、当該協議が行われていることをもって労働組合による当該事業譲渡に係る適法な団体交渉の申入れを拒否できないものとすることが定められました。
また、当該対象事項に係る団体交渉の申入れがあった場合には、譲渡会社等は、当該労働組合と誠意をもって交渉に当たらなければなりません。
ニ 協議開始時期について
譲渡会社等は、承諾を得るまでに十分な協議ができるよう、時間的余裕をみて当該協議を行うことが適当とされています。
ホ 労働者への情報提供に関する留意事項について
譲渡会社等が意図的に虚偽の情報の説明を行う等により、承継予定労働者から承諾を得た場合には、承継予定労働者によって意思表示の取り消しがなされることがあります。
③解雇に関して留意すべき事項
承継予定労働者が、譲受会社等に当該承継予定労働者の労働契約を承継させることについて承諾をしなかったことのみを理由とする解雇等、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当とは認められない場合に該当する解雇は、その権利を濫用したものとして認められないことに留意しなければなりません。また、事業譲渡を理由とする解雇についても、整理解雇に関する判例法理の適用があり、承継予定労働者がそれまで従事していた事業を譲渡することのみを理由とする解雇等、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当とは認められない場合に該当する解雇は、その権利を濫用したものとして認められないことに留意しなければなりません。
この様な場合、譲渡会社等は、承継予定労働者を譲渡する事業部門以外の事業部門に配置転換を行う等、当該労働者との雇用関係維持のための相応の措置を講ずる必要があります。
④その他の留意事項
譲渡会社等が、承継予定労働者の選定を行うときは、労働組合員に対する不利益な取扱い等の不当労働行為など、法律に違反する取扱いを行ってはなりません。また、事業譲渡時の労働契約の承継の有無や労働条件の変更に関し、裁判例においても、労働契約の承継についての黙示の合意の認定、法人格否認の法理、及び公序良俗違反等の法理等を用いて、個別の事案に即して、承継から排除された労働者の承継を認める等の救済がなされていることに留意しなければなりません。

2.労働組合との手続等に関する事項
譲渡会社等は、その雇用する労働者の理解と協力を得るため、次の事項に留意しなければなりません。
①労働組合等との協議等に関して留意すべき事項
イ 労働組合等との事前の協議等について
譲渡会社等は、事業譲渡に当たり、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との協議、その他これに準ずる方法によって、その雇用する労働者の理解と協力を得るよう努めることが適当と定められました。
「その他これに準ずる方法」としては、名称のいかんを問わず、労働者の理解と協力を得るために、労使対等の立場に立ち誠意をもって協議が行われることが確保される場において協議されなければなりません。
ロ 対象事項について
譲渡会社等がその雇用する労働者の理解と協力を得るよう努める事項としては、事業譲渡を行う背景及び理由、譲渡会社等及び譲受会社等の債務の履行の見込みに関する事項、承継予定労働者の範囲及び労働協約の承継に関する事項等が挙げられています。
ハ 労働組合法上の団体交渉権との関係について
事業譲渡に伴う労働者の労働条件等に関する労働組合法第6条の団体交渉の対象事項については、譲渡会社等は、当該手続が行われていることをもって労働組合による当該事業譲渡に係る適法な団体交渉の申入れを拒否することができません。
ニ 開始時期等について
当該手続は、遅くとも承継予定労働者との協議の開始までに開始され、その後も必要に応じて適宜行われることが適当であるとされています。
②団体交渉に関して留意すべき事項
団体交渉に応ずべき「使用者」の判断に当たっては、これまでの最高裁判所の判例に留意しなければなりません。具体的には、一般に使用者とは労働契約上の雇用主をいうものですが、雇用主以外の事業者であっても、その労働者の基本的な労働条件等について雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができる地位にある場合には、その限りにおいて使用者に当たると解されていること等が、これまでの判例において示されています。
また、譲受会社等が、団体交渉の申入れの時点から近接した時期に譲渡会社等の労働組合員らを引き続き雇用する可能性が現実的かつ具体的に存する場合であれば、事業譲渡前でも労働組合法上の使用者に該当するとされた命令例があることにも留意しなければなりません。

●合併に当たって留意すべき事項

合併により消滅する会社等(以下「消滅会社等」という。)との間で締結している労働契約は、合併後存続する会社等又は合併により設立される会社等(以下「存続会社等」という。)に包括的に承継されなければなりません。このため、労働契約の内容である労働条件 についても、そのまま維持されるものとなります。

ご不明な点等ございましたら、お気軽に弊所までお問い合わせください。

以上

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